『人生は長い時間をかけて自分を愛する旅である』の著者、
樋口耕太郎さんに基調講演に来てもらいました。
本を読んで感動して、
その勢いでFacebookで調べて、友達申請して
、感動したことを伝えたら返事がもらえたので、
調子にのって基調講演をお願いしてみたら
快く引き受けていただきました。
ありがたいご縁になりました。
会場に入った瞬間、樋口さんが言ってくれました。
「もう入った時から空気が違いますね」
「この空気感の組織、めったにないですよ」
「いい意味で、組織の匂いがしない」
めちゃくちゃ嬉しかったです。
でも、講演の中身は
嬉しいとかの次元じゃなかった。
樋口さんの話で刺さった話のひとつを題材に今日のブログを書きます。
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ブルシット・ジョブとは何か
ブルシット・ジョブ
〜クソどうでもいい仕事〜
ここで重要なのは、
それを作っている本人は「必要な仕事」だと本気で思っている
という点です。
経営者が
「管理のために必要」
「ルールだから仕方ない」
「会社を守るため」
「万が一の時のため」
と言いながら生まれてくる仕事の中に、
人を静かに壊す仕事が混じっている。
しかも、その多くは
善意と責任感から生まれている。
だから、余計に厄介です。
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人は本来、働くのが嫌いなわけじゃありません。
人の役に立つこと、
喜ばれること、
頼られることが、
嫌いな人なんていない。
それなのに、
なぜ朝起きるのがしんどい
会社に行くのが重い
その答えはシンプルです。
つまらない仕事をしているから。
「意味のない仕事」を、
「ちゃんとした仕事」としてやらされているからです。
その「つまらない仕事」は
仕事のための仕事、
管理のための仕事、
信じていない前提で作られた仕事。
つまり、
ブルシット・ジョブ。
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この話を聞いて、
昔勤めていた会計事務所の「業務日報」を思い出しました。
僕は2つの会計事務所で働きましたが、
どちらにも、立派なブルシット・ジョブがありました。
ひとつ目の事務所では
毎日、日報を書かされる。
書いたかどうかだけチェックされる。
でも、読まれていない。
部長の机には、読まれていない日報の山。
あそこまで「読んでません」を可視化するなら、見えないところで捨ててくれた方が
まだ誠実やと思いました。
ふたつ目の事務所
気が向いた時だけ所長が読む。
そして
「このお客さんにこんな時間かけて何してるんや」
「その書き方、意味あるんか」
「20時まで対応って書いてるけど、日報送ってきたの20時5分やな。5分で書いたんか?」
どうでもいいところを、チクチク
それを言われて何が変わったかというと
何も変わらない。
変わったのは、
「書く側の心がすり減った」だけ
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どちらにも共通していたのは、
日報を書くために、毎日20〜30分、帰りが遅くなる。
担当件数が増えるほど書くことが増える。
確定申告などの忙しい時期ほど日報で書くことが増えていく。
仕事を頑張れば頑張るほど、
ブルシット・ジョブが増える仕組み。
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そもそも、
あの業務日報は何のためにあったんでしょう?
たぶん、
「ちゃんと仕事してるか信用できない」
「サボってないか不安」
「管理しないと怖い」
という前提だったんやと思います。
でも、自分で書く日報なんて、
嘘を書こうと思えばいくらでも書けます。
信用していない人を、
仕組みで信用しようとすることが一番おかしいんじゃないかな
信用は仕組みでコントロールしようとするのではなく、
関係をつなぐ時間を作ることが必要なんじゃないかなと思います。
日報を書かせることで、「信じていませんよ」を伝えられる。
これが一番、僕のやる気をなくさせました。
そういえば、
ふたつ目の事務所では、
電話は録音されていて、
事務所内は録画されていて、
所長は家で、
職員同士の会話まで聞いていました。
仕事そのものは嫌いじゃなかった。
でも、
信じられていない空気の中で働くことが、
とにかくしんどかった。
当時は言語化できなかったけど、
今ならはっきりわかります。
なんで働いてくれるスタッフを疑いの目で見るんでしょうね。
人は、
「嫌だ」と言葉にできなくても、
嫌なことはちゃんと感じています。
無意識でわかっている。
だから
理由はわからないけど、
朝起きるのが重くなる。
理由は説明できないけど、
職場に行きたくなくなる。
その正体が、
ブルシット・ジョブなんやと思います。
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経営戦略も大事。
管理手法も、仕組みづくりも大事
でも、
一番忘れたらあかんのは、
そこにいるのは、『人間』だということ。
信じられていない前提で作られた仕事は、
どれだけ合理的でも、
人のやる気を壊します。
僕の会社では、
この「言語化できないけど嫌なこと」を
一つずつ、なくしていきたいと思います。
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この話は、
もっと多くの人に聞いてほしかった。
刺さる人には、
人生変わるレベルの話やったと思います。
樋口先生、ありがとうございました!


