ソースの承継とは?3Sの取り組みから学んだことを今回のブログに書きました。
前回のブログでは、3S(整理・整頓・清掃)に取り組む中で、「ソースの承継」ができていなかった、という反省を書きました。
3Sを始めようと最初に動き出したのは僕です。
でも、整理整頓が苦手だったこともあり、「掃除を丁寧にしてくれる辻本さんの方が向いてる」と考えて、3Sの担当をお願いしました。
辻本さんは、僕が「やりたいであろうこと」を想像しながら、真面目に、丁寧に取り組んでくれました。
そして3Sが社内にある程度浸透した頃から、次のステップを考える中で、こんな問いが生まれました。
「辻本さんは、3Sを通じて何を実現したいんですか?」
でもその時、辻本さんから返ってきた答えは、
「わからない」でした。
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なぜ、辻本さんには「動機」がなかったのか?
それはそうですよね。
3Sのソース(源)は、僕だったからです。
辻本さんは真面目なので、自分の中に答えがあるはずだと思い、長く悩んでくれていました。
そして、適当に答えを作ることもせず、正直に「自分には動機がない」と伝えてくれました。
本来、ソースがきちんと承継されていれば、辻本さんの中に「動機」があったかもしれません。
でも、僕はソースを渡さずに役割だけを任せてしまったんです。
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ソースを承継するには何が必要?
「仕事を任せたのに、進まない」
「任された人がいつまでも指示待ちになる」
そんなときは、ソースの承継ができていないのかもしれません。
では、ソースを承継するためにはどうすればいいのでしょうか?
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ソース承継に必要な3つの要素
1. ビジョン(何のために始めたのか)
2. バリュー(得られる価値は何か)
3. フィールド(その範囲・どこまでやるのか)
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ソース承継の4つのルール
1. 必ず「一人から一人へ」引き継ぐ
2. 完全に引き渡す(中途半端はNG)
3. お互いが「自由意志」で引き受けること
4. 承継の事実を明確にする(式典や宣言など)
これらを満たしていなければ、「任された人」が自由に動けず、結果として組織も動きません。
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今回の3Sの結末と、次の一歩
今回、会社のみんなで「ソース原理」を学び直し、
3Sの活動は僕から辻本さんへソースが承継されていなかったと、全員で確認できました。
この気づきをもとに辻本さんと話し合った結果、
辻本さんはソースを承継しないという選択をしてくれました。
(とても誠実でありがたい決断です)
そのうえで、3Sのミーティングを開き、以下の3点を全員で明確にしました。
• ミッション(目的)
• バリュー(価値)
• フィールド(範囲)
そして、コンサルとして関わってくれている塚口さんに、3Sの新しいソースを担ってもらうことに決まりました。
ここでグローバルソースになってくれると社内から手が挙がらなかったことは残念でしたが、これからのあすなろの課題やと思います。(この原因だと思っていることは次のブログで書きます)
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ソース原理は、組織を健やかに動かす「土台」
「能力がある人に任せればうまくいく」と思いがちですが、
本当に大事なのは、誰が最初に思いを持って動き出したか、
そしてその「源=ソース」をどうやって承継するかです。
組織の動きが鈍いと感じたら、ソース原理の視点から見直すのも一つの手です。
ご興味のある方は、ぜひお気軽にご連絡ください。
必要であれば、説明にも伺います^_^